メモ

人物

中世哲学マップ(3)

時代区分

中世哲学マップ(2)

中世哲学マップ

カッとなって記したところ,長くなってしまいました. 参考文献 1.哲学マップ (ちくま新書)(第3章) 2.哲学 原典資料集(第2章) 3.中世哲学への招待―「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために (平凡社新書)

『イデーン』の訳書には「実」という語を含むさまざまな語が登場する:実在 Realität,実体ないし実体性 Substanzialität,現実 Wirklichkeit,確実,充実,内実,真実,実然的,usw.以下,「実」という語についての連想のメモ【おもに現実/虚構の二項対立…

無際限性,無限性

以下,お気に入りの箇所から【引用,読解,解釈(牽強付会)など】) ([ ]のなかの数字はドイツ語の本のページ) - 311[297] 自然や世界という名称が包括するあらゆる超越的対象 = 実在(Realitäten)は"(カント的な)イデー Idee"としては完全なる所与性…

光の似姿

ゴシック様式がはじめてあらわれたのはパリ近郊のサン・ドニ修道院付属教会堂の内陣改築工事(1140着工,44年完成)においてである.またゴシック様式が大聖堂の建築様式として採用されたのはパリから120キロほど東南に位置するサンスのサン・ラチエンヌ大聖…

ロゴスの限りを尽くしながら

森があり,空があり,意識があって,町があり,家族があり,そしてぼくたちが生きてある.そんな変哲もない存在そのことにことさら気づいて,それを驚きにおいて経験すること――むろんロゴス(言葉・論理)の限りを尽くしながら――.それが,哲学のエッセンス…

事後的な問い

‘ならば,xが生き残りyが絶滅したその理由を答えよ’ ‘等しくaであるにもかかわらず条件Aにおいてxは生きyは死んだ.なぜだろう’この問いに,以下の見解を応用して答えることもできるかもしれない:サイコロを10回振ったときに(6,6,6,6,6,6,6,6,6,6)や(1,2…

犬の幾何学(3)

「現在」の私-たちは「相対論」によって立つ.ここで「相対論」を再帰的に;今現在の私たち自身に向かって適用しよう.…….このように,「相対論」についての真/偽,いずれの仮定をおいても,そこから仮定に反する帰結が導かれるのである.私-たちの「相対論…

犬の幾何学(2)

「時とともに《客観性 objectivity(おおくの人びとが妥当だとするようなモノゴト object らしさ)》が変化する」という命題.これが奇妙だとおもう感性は,いまとなっては「時代遅れ」かもしれない.現代の‘量子力学’的世界観【あるいは古代ギリシア以来の…

犬の幾何学(1)

――という私の思惟や認識がすでに既存の学を基盤として成立している.その認識の基盤にある学はまた,その学を含む時代におけるコモンセンスや方法論から利益-関心 interest や束縛を受けとっている;学を内包する「世界」を基盤として成立する.さて‘このよ…

認識と地平線(KDRV)

今年は『純粋理性批判』を読むことで一年が過ぎたようにおもいます.

陽性適中率

Xという病気がある.ある時点においてXに罹っている人は1000人に1人の割合でいる(Xの有病率は1/1000).ある人がXという病気に罹っているかどうかを調べるための検査Pがある.その病気に罹った人を検査した場合は98%の確率で陽性の結果が出る(感度 sensit…

境界例と治療者の欲望

境界例(境界性人格障害)においてみられる諸現象は,乳幼児が原初的な全能感の喪失を受け入れ主客未分化な二者関係を断念するときに生じる困難の,ある種の再現である. 境界例者の言動の背景には主客未分化な二者関係に立ち戻ろうとする激しい欲望がある.…

神の観念と「わかる」こと

デカルトは第三省察における神の存在証明のなかで,無限は有限の否定によって考えられるのではないと述べる.無限者(神)についての認識は有限者(私自身)についての認識よりも先立つものであることを「私は明白に理解する」.このことは以下の(1)-(3)…

ゲシュタルト?

「分裂病のはじまり」を一通り読了する.非常に面白かった.研究の内容もさることながら,研究をおこなううえでのスタンスに強く共感した:単なる自然科学的(生物学的)な研究とも,人文科学的研究(哲学的な,あるいは人生史との関連づけによる症状の解釈…

臨床の知とモナド

先日,音楽療法関連の公開セミナーにて河合隼雄さんの講演を聞いた.講演は‘臨床の知’というテーマにかんするもの.臨床の知とは科学の知の対極にある知である.

主観と客観

主観 Subjekt,subject,sujet は今日一般には認識(知覚や思考)機能の担い手を意味し,それによって認識される客観 Objekt と対をなす. Subjekt はラテン語の subiectum,また Objekt はラテン語の obiectum のドイツ語化されたものであり,それぞれギリシ…

記号操作と直観(KDRV)

【ここからが面白いと感じた】

バベルの図書館(第二階)

「バベルの図書館」は「不定数の,おそらく無限数の回廊で成り立っている」という広大なもので,「永遠を超えて存在」し,その書棚には「おなじ本は2冊ない」.一方,あらゆる本は「行間,ピリオド,コンマ,アルファベットの二十五字」という構成要素から成…

超越論的/超越的

- 超越論的 transzendental な認識とは,「対象に関する認識ではなく,私たちが一般に対象を認識する仕方に関する認識」【B25】である.対象の認識やその正誤といった具体的な,オブジェクトレベルではなく,そのメタのレベル,すなわち「一般に,我々が対象…

ラヴクラフトとカント

親近感をおぼえる物事の見方といえば,1920年代アメリカの怪奇小説家,H.P.ラヴクラフトのそれを思いだす.【一部の怪奇小説・幻想文学マニアからは崇拝的ともいえる評価を受けるとはいえ】その作品は文学とはほど遠い怪奇小説ないしSFといったもので,作品…

感性と悟性

感性と悟性についての引用など.

KDRVマップ

純粋理性批判(KDRV)の見取り図.おもに「図解雑学哲学」と「哲学マップ」より.‘B--’としたのは関連内容が記載されている原書第2版のページ(岩波文庫版を参照).

追記:想起説の証明

『メノン』では想起説の実験的な証明がおこなわれる:

流出

(参考:「新プラトン主義」『岩波哲学・思想事典』,他)

表象

▽哲学(参考:「表象」『岩波哲学・思想事典』) 表象 Vorstellung は歴史的にさまざまな用語で表わされた. アリストテレスの『霊魂論』(デ・アニマ)での定義では「表象 phantasia」とは感覚や思考とは別のものであり,感覚なしには表象は生じない.表象…

あなたを知ることなど

以上の箇所にかかわりがある(かもしれない)夢想.

人格の複数化

テツガクな先輩,通称テツ先輩は,自らの臨床経験から‘人格の複数化’を認める立場にたつ.‘人格の複数化’という事態を示すデータとしてテツ先輩はヒステリー患者の「もう一人の自分」体験に注目する.たとえば患者さんの il y a deux mois(2人の私がいるん…

心脳問題の4つの立場

心脳問題―「脳の世紀」を生き抜く より。同書の第2章では「心脳問題」すなわち‘心と脳の関係をどう考えるか’という問題について,これまで与えられてきた解答を唯物論,唯心論,二元論,同一性の4つに分類する【なお,この分類は基本的にマリオ・ブンゲ『精…