2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

スコラ学,分節化,項

パノフスキーは初期および盛期スコラ学の第一支配原理として〈マニフェスタティオ〉(顕示.manifestatio)すなわち明らかにすること,明瞭にすることを挙げる(『ゴシック建築とスコラ学 (ちくま学芸文庫)』pp.46-51.). トマス・アクイナスは以下のように…

Articulation(3)

- パノフスキーはスコラ学の支配原理として〈マニフェスタティオ〉すなわち明らかにすることを挙げる.この原理によってスコラ哲学の図式主義・形式主義が生じ,以下の3つの特徴をそなえた著作があらわれた.(1)全体性(十分な列挙) (2)相同(ホモロガ…

Artikulation(2)

アーティキュレーション Artikulation, artikulieren( ← ラテン語,区切る) とグリード Glied, gliedern(区分けする,分節する,組織する) との関連におもいいたったのは,以下の箇所による:「肢体ある総合定立 artikulierten Synthesen」として,artik…

Artikulation

『論理学研究』が手元にとどいた.6月初頭の呼吸器の試験が終わるころから読み始めようとおもう. - “articulation(もしくは Artikulation)”という語がある.辞書をみるとさまざまな意味が載っている【メモ参照】.文脈に応じて「分節(化)」や「関節」と…

チョコレートコスモス

サークルの『チョコレートコスモス』評の原稿が規定文字数を大幅に超えてしまった.ものを言わないでいるのもお腹が膨れてしかたないので原案をこちらへ.

ただそれだけのこと

「私を見抜いてください」ととうとう私は言った.「私は,お考えのような人間ではありません.私の本心を見抜いて下さい」 和尚は杯を含んで,私をじっと見た.雨に濡れた鹿苑寺の大きな黒い瓦屋根のような沈黙の重みが私の上に在った.私は戦慄した.急に和…

多重人格

なお『多重人格探偵サイコ』11巻のセリフを借りれば,二重人格とは「日本では1919年以降数例しか報告されていないですが……欧米ではそれこそジキルとハイド氏が書かれた19世紀末に一度流行しその後姿を消したもののアメリカでは70年代に復活80年代に大流行し…

蔵書整理(3)

▼未だ借りたままだった本(もしくは既成事実的にいただいてしまった本)

四畳半襖の下張

「はてな」によれば『四畳半襖の下張』とは「永井荷風の作と伝えられる小説。明治の三大発禁本の一つとして有名。1972年(昭和47年)作家・野坂昭如によって雑誌「面白半分」に掲載され、猥褻文書として摘発された。ただし擬古文で書かれていて、読んでも意…

蔵書整理(2)

▼そういえば読んで(持って)いなかった本や作者

蔵書整理

▼持っていたはずなのにみあたらない本たちいとうせいこう『ノーライフキング』新潮文庫:そういえば『ワールド・エンド・ガーデン』も引越しの折りに友人にさしあげていて手元からは消えうせていた.『解体屋外伝』が復刊されたらまとめて購入しよう. 小林…

古都

『古都 (新潮文庫)』を読み終わる.疏水さんのお勧めのこと(四季折々の京都の風物が楽しめるという点だけでもよいですよ)もあって途中までは登場する地名や名勝を『歩く地図・京都』の解説とひきくらべながら読んでいた.寝ながらにしてちょっとした散歩や…

人物

中世哲学マップ(3)

時代区分

中世哲学マップ(2)

中世哲学マップ

カッとなって記したところ,長くなってしまいました. 参考文献 1.哲学マップ (ちくま新書)(第3章) 2.哲学 原典資料集(第2章) 3.中世哲学への招待―「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために (平凡社新書)