2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『イデーン』の訳書には「実」という語を含むさまざまな語が登場する:実在 Realität,実体ないし実体性 Substanzialität,現実 Wirklichkeit,確実,充実,内実,真実,実然的,usw.以下,「実」という語についての連想のメモ【おもに現実/虚構の二項対立…

heart transplantation

先日うけた心臓移植の"講義"(医学教育用症例の学生による検討会における講師のコメント(ないし独白))についての覚書【以下のメモでは統計的な数値をいくつか記しますが,たしかな典拠にあたったわけではないのであまり鵜呑みにされないようお願いします…

無際限性,無限性

以下,お気に入りの箇所から【引用,読解,解釈(牽強付会)など】) ([ ]のなかの数字はドイツ語の本のページ) - 311[297] 自然や世界という名称が包括するあらゆる超越的対象 = 実在(Realitäten)は"(カント的な)イデー Idee"としては完全なる所与性…

テイザイン

パノフスキーの『ゴシック建築とスコラ学』は他の方々のブログなどを参考にしたところ,どうやらかなり難解なご本らしい.なのでスコラ学のことをちょっぴりお勉強してのちに読もうとおもう【とりあえず,まずは『哲学原典資料集』『中世哲学への招待』あた…

文庫版

私のなかには至高なものの廃虚しかない. - 『ゴシックとは何か』の著者は酒井健とおっしゃる方で,そういえばこの人は『バタイユ入門 (ちくま新書)』の著者でもあった.バタイユとゴシックの組合せ,言われてみればありそうながらもすこし意外に感じてアマ…

光の似姿

ゴシック様式がはじめてあらわれたのはパリ近郊のサン・ドニ修道院付属教会堂の内陣改築工事(1140着工,44年完成)においてである.またゴシック様式が大聖堂の建築様式として採用されたのはパリから120キロほど東南に位置するサンスのサン・ラチエンヌ大聖…

respect

"すぐに気持ちよくなろうとする"というフレーズをある友人から折りにつけ耳にする.たとえば音楽.気持ちよく奏でることは一朝一夕にゆくものではない.しかしながら(昨今において)おおくの人は"すぐに気持ちよくなる"ことを求める.その表れの1つがモノゴ…

ロゴスの限りを尽くしながら

森があり,空があり,意識があって,町があり,家族があり,そしてぼくたちが生きてある.そんな変哲もない存在そのことにことさら気づいて,それを驚きにおいて経験すること――むろんロゴス(言葉・論理)の限りを尽くしながら――.それが,哲学のエッセンス…

楽しくなりたい

ちかごろ,春の陽気にさそわれたのか,浮きたつような心もちでいた. しかし,イタイ所を突かれれば反射的に身を鎧い,調子にのれば回りがみえなくなってしまう.一人よがりの滑稽さ. - 宴の翌々日,醒めた心地であっても,なにかが変わったかといえば変わ…