2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

バベルの図書館

論理や数を記号に置き換えて操作・展開することはキモチよい。 「引用」や「手紙」などにかんする諸々の考えと、何か通じるものがあるように感じる. ……,ある天才的な司書が図書館の基本的な法則を発見した.この思想家のいうには,いかに多種多様であって…

千里眼

『20世紀精神病理学史』では,20世紀の精神病理学は分裂病中心主義だと評される.そしてそのことが精神病理学の破綻の原因だとされる.

好み

あるとき、話し相手の発言に感じられた‘Aか,それともAでないか,そのどちらかしかありえない’という発想を指摘したところ,‘私はそのような区別に拘ってはいない.Aか非Aかしかない,という二分法に拘っているのはむしろアナタだ’と返されたことがある. 自…

ダブルスタンダード

人間は心をもっている.そうしたものとして日常の生活を営んでいる.‘心理現象はすべて物理現象に還元できる(それゆえ,心についての科学は分子生物学や生化学,究極的には物理学に統合されるべきだ)’という考えをもち,そのような研究に従事している人も…

心と物

人形は視覚を備えていない。視覚受容器すなわち光刺激を化学反応を介して神経系における電気信号に化する仕組みがない。そのような信号を処理して「卵」や「パン」といった意味付けをあたえる仕組みもない。眼球と脳をもたない。刺激を受容する仕組みとその…

人形の眼

たとえば人形。暗い部屋に一人きり。部屋の片隅には人形。

心と物

心的なもの,たとえば感情や思考は物と物理法則の産物だ.それゆえに物の配置を再現することができるならば,ある人がある時に抱く感情や思考を再現することができるだろう.だから私たちが自由意志と呼んでいるものは錯覚にすぎない.私たちは自分の意志に…

二十世紀精神病理学史

「二十世紀精神病理学史」は率直にいって期待はずれ。同じ著者による「知覚の呪縛」のほうが、(具体的な症例により基づいていることもあり)興味関心がもてました。「本書の意図は、二十世紀精神病理学を出来事の連続として、すなわち精神病理学者の知的労…

人形と私

ベルメールの人形(というよりも人形の「写真」)にはポルノめいた、あるいは猟奇殺人の現場めいた雰囲気があるという。ベルメールの人形(写真)にはなにか‘スカートの中をのぞきこんでいる’ような感じがある。 人間と人形との関わりのなかには「みる−みら…

人形

「美術手帖」の1月号を購入。「アートブックガイド2005」ということで、手頃なブックガイドになってくれることを期待。土方巽の『病める舞姫』は面白そう。そして『九十九十九』が「文学とアートがわかる」ための本の1つとして紹介されていることに苦が笑い。