2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

終わりし道の標べに

書物への渇望は放下せよ. - 「断片集」と題するこのブログの目的は「精神は幻想にすぎず物質こそが真実である」「精神は脳の産みだした錯覚にすぎない」といった見解にかんして身を処するためのメモをとり,アーカイブとして参照することにありました.見ら…

思想の彼方へ

はてなでブログを記しはじめたきっかけは疏水さんのとある文章に情念をかきたてられたことだった(関連:id:somamiti:20041019). 「彼方への疾走」には死のイメージがある.どこまでも駆けてゆくその姿はこちらの視界ではどんどん小さくなってやがて消えて…

パターンと個別応答

「かわいそうな女の子」はトラウマや力を捨てたくないのだという解釈には解釈者の内面,解釈者の視点が投影されているだろう.すべては「かわいそうな女の子」の動機が問題だ,というのはとても安易な考え方だ.トラウマや力を欲したのは私でもあるはずだ(…

精神という環境

環境のなかにいる私たちは環境を作り出しそれとかかわって生きている.精神もそんな環境の一つなのだろう.

ありがちな話(2)

人づきあいが苦手.間が読めない.人と一緒にいて居心地がわるい.だから人のこころがわかりたい.人のこころがわかれば適切に身を処することができるだろう*1. 人の心をわかる,とはどういうことか.人の心はどうなっているのか.人の心をわかることはでき…

方法的懐疑

デカルトの方法的懐疑,気になる箇所の抜書き.『世界の名著27 デカルト』中央公論社.

ありがちな話

これまで自らの興味関心を心身問題(心脳問題)と位置づけて読書メモをとってきた.おおむね整理はついたとおもう(cf.id:somamiti:20061102).とはいえ気になる点も少しある.“心と物とのかかわりを考える”というけれどもこの「心」という語で私は何を指し…

桃および身体

「若冲と江戸絵画展」にゆく.授業のスライドでみてより気になっていた若冲の作品を数点みることができてよかった.鶴はお尻の丸さもさることながら鋭くはりつめた感のある嘴や脚との対照がおもしろかった.他のかたの作品も印象ぶかいものが多々あり,なか…

ココロとモノ

たいせつなのは問いの立てかたで,適切な問いの設定がなされているならばその答えはすでに得られているようにおもう. - このブログは「精神的なものは幻想にすぎず「本当に在るのは」原子の配列と物理法則に過ぎないという思考」についての考察にはじまる(…

心的現象と存在論

(サール『マインド 心の哲学』についてのメモ.id:somamiti:20061030) 心的現象,とりわけ意識には消去的還元はできない.このことを主張するにあたってサールは以下のように述べる:「もし私にとって意識の上で自分が意識しているように思えるのなら、私…