鏡よ鏡

脳科学クラブ参加。抗精神病薬の作用機序(ドーパミンD2受容体遮断)とその副作用の1つであるパーキンソン病様症状の出現のメカニズムについて勉強したことを発表した.
発表のあとでいろいろ話をする.精神病とりわけ統合失調症の疾患モデル動物はつくることができるのかという質問が印象にのこっている.質問をした先輩はつぎのように考えているらしい:統合失調症などで侵される高次脳機能はヒト特有の神経的基盤によるものと考えられる.だから高次脳機能の疾患についてのモデル動物をつかった研究には限界があるのではないか.

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先日,killa さんと話をした折、‘理系的な研究にあっては,たとえば「生命とはなにか」といった概念的な反省はしない.そうした概念の反省よりも先ずは目の前の具体的なモノゴトについて厳密に知ろうとすることが理系的な研究なのだ’と聞いた。ここでいう‘理系的な研究’は‘自然科学’と言い換えてもよいだろう.上に記したモデル動物にかんする困難と関連があるようにおもう。