黒冬

私の耳は貝の耳.海の響きを懐かしむ.

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脾臓について記したことは免疫の意味論からの孫引きだったようにおもう。
《個体を外界からの侵入物から防御するシステムである免疫系というテーマと,いかにして自己/非自己の区別あるいは境界が在り得るのかというテーマが関連するのは当然であろう》とおもう。しかし《そこで指示されている「自己」と,いわゆる「この他でもないワタシ,その肉体」という意味での「自己」とが重なりながらもずれている点,すなわち自己/非自己の区別がワタシの思い描いている区別とはズレテしまう》。ここに〈免疫における自己/非自己の認識システム〉を《意味論》としてとりあげる面白さがあるように思う。

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